人事が知るべきESG経営 メリットや注意点を解説

ESGは企業による自然環境への配慮や労働環境の改善、法令遵守などへの取り組みを指し、採用ブランディングや経営リスクの低減につながります。近年、ESG経営が企業の価値として見直されており、SDGsとともに取り組みが求められています。

ESGとは

ESGとは、「Environment(環境)」「social(社会)」「Governance(企業統治)」の頭文字からなる言葉であり、企業による自然環境への配慮や労働環境の改善、法令遵守などへの取り組みを指します。

これまでの企業活動は、利益を追求するあまり、環境破壊や人権侵害などをはらむことがありました。こうした問題に対して国連は、2006年に「責任投資原則(PRI)」を提唱し、機関投資家に対して「ESG」を投資先の選定基準として考慮するよう求めました。 PRI提唱以降はESG投資が活発となり、世界持続的投資連合の発表によれば、2020年の世界のESG投資額は35.3兆ドル(日本円で約3900兆円)にのぼるとされます。過去2年の地域別の伸び率は、アメリカで42%増、日本で32%増と顕著な数値が表れています。

ESG経営に取り組むメリット

ESGを重視する企業活動をESG経営と呼びます。ここでは、ESG経営によって得られるメリットを解説します。

採用ブランディングにつながる

職場環境の改善や社会問題への取り組みは、採用ブランディングにつながります。

採用ブランディングは自社の魅力や企業理念などを通して、求職者の入社意欲を高める採用手法です。ESG経営はとくに同業他社との競争で大きな一押しとなり、似た就業条件であれば「社会貢献につながる」「職場環境が良い」といった付加価値のある企業が選ばれるというわけです。

今後、ESGの認知が世間的に広まっていけば、ESG経営はより求職者への訴求につながるでしょう。

従業員満足度の向上

職場環境の改善やコンプライアンスを意識した経営は、従業員の働きがいや生産性にもつながります。

ダイバーシティの浸透などですべての人にとって働きやすい職場環境となれば、離職率もおのずと低下していくでしょう。

経営リスクの低減

ESGにおける企業統治は、コンプライアンスの遵守や透明性の高い経営を指します。こうした体質改善は会社を揺るがす不祥事を未然に防ぎ、経営リスクの低減につながります。

また近年では、環境や社会に悪影響を与える企業活動は、SNSによって急速にマイナスイメージとして広がり、経営上のリスクとなります。ESG経営は様々な面でリスク管理につながるのです。

資金調達で有利に働く

PRIの提唱以降、ESG経営は投資家からの評価につながります。また、多くの金融機関がESGに取り組む企業に対する融資を活発化させており、ESGへの取り組みは資金調達の際に有利に働きます。

人事が行うべきESG経営の取り組み

ESG経営の推進は、企業全体に関わる課題となります。ここでは、人事が主体となって行うべき施策について解説していきます。

利益に捕らわれない評価制度の構築

従業員の成果を評価するのは当然ですが、利益ばかりを尊重する評価制度は長時間労働やコンプライアンス違反の原因になりかねません。

人事としては、健全な業務体制を維持できるような評価制度や社内ルールを構築する必要があります。

ダイバーシティ推進

ESG経営の代表的な取り組みとして、ダイバーシティの推進が挙げられます。企業は性別や人種、年齢などに捕らわれない、多様性を尊重する職場作りを進めなければいけません。

具体的な施策として、「女性管理職の公平な登用」「高齢者雇用の推進」「時短勤務や育休の導入」などが挙げれます。すべての人が働きやすい職場となるよう、整備を進めていきましょう。

雇用形態を問わない働きがい

近年、働き方改革を中心として、「働きがい」が見直されています。エンゲージメントや従業員満足度など様々な表現がありますが、いずれも「働きがい」に通じる考え方です。

ESG経営においても働きがいは重要な要素であり、とくにダイバーシティの観点を含めて正規・非正規で不平等を生じさせない環境作りが求められています。「同一労働同一賃金」の徹底や、平等な研修制度の設置などは喫緊の課題といえるでしょう。

ESG経営に取り組む際の注意点

評価基準が統一されていない

ESG経営は評価機関によって基準が異なり、評価にばらつきが生まれています。また、近年では評価基準の見直しも進んでおり、日本とアメリカでESG投資の需要拡大が進むなかで、ヨーロッパは基準見直しの影響で投資額が15%減少しました。

こうした現状、「ESG経営では○○をすればよい」といった手法は確立しておらず、取り組みの検証も困難です。

対策としては、先行してEDG経営に取り組む企業を参考にしつつ、自社が抱えている課題を解決していくのが良いでしょう。

短期的な成果を求めない

ESGにまつわる取り組みは、短期的に成果が出るものではありません。とくに採用活動への効果を期待する場合などはすぐに成果を求めたくなりますが、長期的な施策として推進しなければいけません。

まとめ

ESG経営は、近年の急速なSDGsの浸透と合わせて注目されています。なお、ESGとSDGsに大きな違いはなく、SDGsは世界的な課題を解決するために個人を含めての取り組みであるのに対し、ESGは企業と投資家を対象とした取り組みとなります。ESG経営への取り組みは、SDGsにもつながると考えてよいでしょう。

SDGsの認知が進めば、ESG経営は投資家からの評価のみならず、採用活動を進めるうえでも重要な要素になるはずです。

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