中小零細企業の採用活動はなぜうまくいかない? 見直すべきポイントを解説

中小零細企業の多くが「知名度がないから応募が来ない」と悩みますが、求職者は企業の知名度をさほど気にしていません。応募が来ない原因は求職者の興味をひけていない、限られた採用手法しか利用していないなど別にある可能性が高いのです。

中小企業の採用活動がうまくいかないのはなぜか

知名度がないから応募が来ないは嘘?

中小企業の多くが採用活動時の悩みとして、「知名度がないから応募が来ない」を挙げます。

しかし、応募が来ないのは本当に知名度がないからなのでしょうか。リクルートジョブズが公表した「求職者の動向・意識調査2019」によれば、求職者(正社員)で「仕事を探した時の重視点(絶対条件)」として「会社の知名度」を挙げたのは、わずか9.3%(求職者全体では6.5%)。これは各選択肢と比較しても、最も少ない回答でした。

重視する点の上位5つは、就業形態、給与、勤務日数(休日・休暇)、仕事内容、勤務地の順となっています。この条件に照らし合わせれば、知名度がない中小企業の求人でも求職者の目に留まる可能性はあるはずなのです。

参考:https://www.recruitjobs.co.jp/press/docs/20191212_01.pdf

求職者の関心を惹くポイントがない

知名度のない企業の求人でも求職者の目に留まる可能性があるのなら、なぜ応募が増えないのでしょうか。その主たる原因は、求職者に「この会社に入りたい」と思わせるだけの訴求力がないからでしょう。

「求職者の動向・意識調査2019」によれば、「仕事を探した時の重視点(絶対条件)」の上位は就業形態や勤務日数、勤務地など、会社の規模や雰囲気にまつわるものではありません。つまり「正社員雇用」「自宅から1時間以内」といった重視点は前提条件であり、求職者は前提条件を満たした企業のなかから比較・検討を行うということです。

比較・検討の材料となるのは、各選択肢のなかでも7番目に多い条件である「職場の雰囲気(39.3%が回答)」や、「福利厚生(28.7%が回答)」「評価昇給制度(23.8%が回答)」などによって判断されていると考えられます。

つまり求人に応募が来ないのは、「職場の雰囲気」や「福利厚生」「評価昇給制度」といった面で、求職者の関心をひくことができていないというわけです。

限られた採用手法しか利用しない

中小企業の採用活動には、採用予算を割かず、限られた採用媒体しか利用しないという特徴があります。野村総合研究所の「中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査」の「採用ごとの利用実績及び採用実現率(中途)」によれば、最も利用が多かったのは「ハローワーク」で69%、次に「知人、友人(親族含む)の紹介」で46.7%となっており、極力コストを発生させないようにする傾向が見て取れます。

参考:https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H27/h27/html/b2_2_2_1.html

しかし、「知人、友人(親族含む)の紹介」などでは社内に採用ノウハウが蓄積せず、日々移り変わっている採用市場のなかで取り残されてしまいます。

現在、採用活動に精力的な企業は、ダイレクト・リクルーティングなどの手法を用いることで、企業のほうから求職者に対してアプローチ(スカウト)するといった方針も取っています。

コストをかけずに求職者からの応募をただ待つ企業は、比較・検討の俎上にすら載っていない可能性が高いといえるでしょう。

求職者からの応募を増やすためにすべきこと

自社の魅力を精査する

中小企業の求人広告で多く見受けられるのが、紋切形(テンプレート)な表現の多用です。

例えば、社内の雰囲気を表す言葉として「アットホーム」という表現が多用されますが、抽象的と言わざるを得ません。

アットホームな雰囲気であれば、従業員の定着率が高いはずです。これを「離職率の低さ」として数字を交えてアピールできれば、自社の魅力を示す強い武器となります。

知名度で劣るからこそ、安易な表現ではなく、事細かに自社の魅力を伝えられるよう心掛けることが大切です。

「いつもの採用活動」からの脱却

先に取り上げた調査のとおり、中小企業の採用活動はハローワークや縁故採用といった昔ながらの採用手法に頼り切る特徴があります。また、就職情報誌や新聞等の「紙の求人」を利用し続けているのも特徴のひとつです。

現在は企業から求職者へ直接アプローチしたり、SNSを利用して採用活動を行ったりと、新たな採用活動が次々と生まれてきています。採用活動の主戦場も、現在はwebへ移行しています。

情報収集に熱心な人材はこうした方法にも関心を持ち、ハイキャリア専門の人材データベースに登録していたり、SNSで情報収集を続けていたりします。昔ながらの採用手法を利用する求職者は確実に減少しており、応募に至る可能性も減っていきます。

「求人広告の掲載先を紙からwebへ移行する」「無料で始められるSNSで求人を宣伝してみる」など、脱却の方法を模索してみましょう。

求める人物像を見直す

応募が来ない理由として、求めている人物像を高望みしている場合があります。採用市場の状況を把握していない場合は、自分たちが高望みしていることにすら気づけないこともあります。

また、募集要項(主に給与)と釣り合いが取れているかも重要であり、これも採用市場の相場を正しく認識しておく必要があります。

解決策が見えないなら採用のプロに依頼

採用活動を見直そうと思っても、自社に採用ノウハウがない場合は、応募が来ない本当の原因に気づけないことが多々あります。例えば、求人広告ひとつをとっても、広告の表現が悪いのか、広告を掲載している媒体が悪いのかはなかなか判断がつきません。

このような場合は、自社で試行錯誤するよりも、採用のプロに外注することをおすすめします。一から自社で調べていくよりも、採用を外注することで正しいノウハウを学ぶほうがコスト面でも結果的に安上がりとなるはずです。

WorkPodの採用サポートサービスなら、自社の魅力をしっかりと伝えることができる自社採用サイトの運用と合わせて、適切な採用計画を提案してくれます。これを機に、自社の採用活動を一新してみてはいかがでしょうか。

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