採用基準を作成するメリット 内定辞退や早期離職を防ぐ

採用基準は採用活動時に用いる指標として、求める人物像の基準を明文化したものです。これを設定することにより、選考・内定辞退の防止や定着率の向上といった効果が期待されます。基準の設定にはいくつかのポイントと禁止事項がありますので、あわせて解説していきます。

採用基準とは

採用基準とは、採用活動時に用いる指標として、求める人物像の基準を明文化したものです。どんな人柄で、どの程度のスキルを持っているかなどを基準として定め、選考に携わる人たちで共有します。

これにより、現場担当者や経営層などのあいだで評価に差が生じることを防ぎ、公平性が保たれます。また、自社に合った人材を事前に精査することにより、採用後のミスマッチを防ぐ効果も期待できます。

採用基準を定める際は、「AとBのスキルであれば、どちらのスキルを持った人材を評価するか」などの優先順位まで考えておくと、より採用活動を効率化して行うことができます。

採用基準を定めるメリット

公正な評価と人材を逃すリスクの減少

採用基準を定めることによって、現場で採用を決めていた人材が別の選考段階で不採用になるといった「人材を逃すリスク」を減らすことができます。

面接担当者が複数いる場合や、書類選考と面接選考で担当者が異なる場合では、どうしても主観によって候補者の評価に差が生まれます。現場で「物静かでもスキル優先の人材がほしい」と考えていても、経営層が「覇気がない」などの理由で不採用としてしまうケースは往々にして起こりえます。

こうしたすれ違いを防ぎ主観に頼らない公平な選考を行うためには、事前に求めるスキルや人柄などの人物像を採用基準として明確にし、社内で共有しておく必要があります。

とくに社内に決まった採用担当者がいない場合、部署ごとで採用力に差が出ないよう、全社的に共通する指標を策定しておくとよいでしょう。

選考遅延による内定辞退を防ぐ

事前に採用基準を明確にしておかないと、選考開始後に社内で協議の必要が生まれ、候補者を待たせてしまい内定辞退につながる恐れがあります。

魅力的な人材は、他社でも選考が進んでいる可能性があります。選考が遅延すれば、その間に他社で内定が出され、自社の選考・内定を辞退される可能性が高まってしまいます。

リクルートが実施した「第38回ワークス大卒求人倍率調査(2022年卒)」によれば、2022年3月卒の求人倍率は1.50倍。求人数が22.6万人の超過需要となっており、売り手市場が続いています。

さらに従業員規模別に見ると、従業員数300人未満の企業では5.28倍となっており、コロナ禍によって安定志向から大企業志望が増加している傾向があります。

参考:第38回 ワークス大卒求人倍率調査(2022年卒)【大卒求人倍率1.50倍】新卒採用底堅く、コロナの影響は限定的 ー中小企業において、コロナの影響長引くー

候補者を逃さないスピーディーな選考を行うためには、事前に明確な採用基準が共有されていることが不可欠なのです。

定着率の向上・早期離職の防止

採用基準を明確にすることで自社によりマッチした人材を採用することができ、定着率の向上や早期離職の防止につながります。

採用基準が曖昧だと、「現場で求める水準よりも力不足だった」「チームの雰囲気に馴染めなかった」といった理由から、早期離職につながりがちです。

自社とマッチした人材を採用するには、採用基準を精査しておく必要があるのです。

採用基準を定める際のポイント

自社で活躍している従業員をモデルにする

採用基準を定める際、自社で活躍している従業員をモデルにするとスムーズに作成できます。こうした「良い業績を残した人材の行動特性」をコンピテンシーといいます。

実際に自社で活躍している従業員と近しい人材を採用できれば、高い確率で活躍してくれるでしょう。

とはいえ、自社のエースと同等の人材を追い求めるのは、ハードルが高くなります。あくまでも採用基準作成の参考として、選考時には将来的な成長なども加味しましょう。

採用市場を考慮する

採用活動を不定期で行う企業は、採用市場を把握せずに高い採用基準を設定しがちです。

前述した求人倍率のとおり、採用競争は激化しており、優秀な人材はより良い条件を提示できる企業へ流れていきます。

高い採用基準を設定すると自社の提示する条件と見合わず、いつまでも採用までこぎつけない可能性があります。採用活動が長引けばコストもかさみ、本来であれば採用すべきだった候補者を見逃す恐れもあります。市場に見合った採用基準で人材を獲得する姿勢も欠かせません。

現場の意見をくみ取る

とくに人員補充などで配属するポジションがはっきりとしている中途採用では、現場の声の優先度を高くするとよいでしょう。

いくら経営層が気に入ろうとも、毎日顔を合わせて接するのは現場の人間です。性格面のフィーリングなどは、最終的に部署(チーム)の意向が重要になります。

求めるスキルなども現場の人間が一番把握しているはずですから、時間をかけても現場の意見をくみ取ることを疎かにしてはいけません。

採用基準として設定してはいけないこと

応募者の適性や能力以外の「差別につながる基準」によって選考することは、法律によって禁止されています。

具体的には、以下のような事項に注意しましょう。

本人に責任のない事項

  • 本籍や出身地
  • 家族構成
  • 生活環境 など

自由であるべき事項

  • 宗教、信仰
  • 尊敬する人物
  • 支持政党 など

また、性別や年齢なども原則として採用基準とすることはできませんが、キャリア形成や防犯上の理由などによって例外となる場合もあります。例えば「社内の年齢構成が上昇しており、次世代の人材を育成する必要がある」といった正当な理由があれば、年齢制限も可能です。

採用基準を生かして採用活動を円滑にする

採用基準を明確にすれば、適切な採用媒体を選択できるようになり、採用活動も円滑に進みます。

例えばwebスキルの高さを採用基準としているのに、紙媒体の求人広告で募集をかけても応募は芳しくないでしょう。web業界に強い求人サイトやSNS採用を利用するなど、求める人材が好んで見てくれそうな採用媒体を選ぶ必要性が明確となります。

また、自社で求めている人物像を募集要項として提示することで、より自社にマッチした人材からの応募を集めることができます。その際に活用すべきなのが、自社採用サイトです。

求人サイトや求人雑誌は掲載できる情報量に制限があり、なかなか詳細に求める人物像などを伝えることができません。その点で自社採用サイトは、事業の詳細や担ってほしいポストなどを自由に掲載できます。求職者も不安や疑問を解消したうえで応募できるので、よりマッチした人材を集めることができます。

採用基準を設定できたら募集要項にも反映し、より効率的な採用活動を実現しましょう。

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