社内研修内製化を進めるポイントとは?社内研修のメリット・デメリットを解説

皆さまの会社では、社内研修の内製化をどのように考えているでしょうか?社内研修を内製化するには、研修内製化のメリットやデメリットを押さえ、進め方のポイントを実践していく必要があります。内製化ありきではなく、外部研修も取り入れつつ自社に合った研修内製化を進めていきましょう。

研修内製化とは?

研修内製化とは、社内研修を外部委託せずに自社で行うようシフトすることをいいます。講師も社員が務めます。これまで外部研修をしていたのであれば、なぜ内製化が求められるのでしょうか?研修内製化を行う理由を考えていきましょう。

そもそも研修を行う理由

そもそも、研修はなぜ行うのでしょうか。社員の教育にはOJTとOff-JTがあります。職場での教育がOJTで、職場から離れて研修やセミナー、eラーニングを受講する教育がOff-JTです。

OJTでは職場の上司や先輩が仕事のやり方を指導してくれます。しかし仕事を進めたり、高い成果をあげたりするのに必要な知識・スキルなどは、職場から離れて研修やセミナーを受講した方が効率的に習得できます。また、法律や学問の理論などは専門家から教えてもらうことで体系的に理解できます。そのため研修を行う必要があります。

研修は知識のインプットだけではない

社内研修の目的は2つに分けられます。知識・スキルのインプットと、知識・スキル・能力のアウトプットです。法律や学問の理論は、書籍を読むことやeラーニングの受講だけではうまく学べないことがあります。理解するのに難しい内容なので、外部の専門家から教えてもらうことが効果的なのです。

一方で、知識・スキル・能力のアウトプットも社内研修の目的です。知識やスキルは汎用的なものですが、「能力」とは会社ごとに異なる「社員に期待される能力」のこと。人事制度に能力が書いてある会社もあるでしょうが、読んだだけでは社員は理解できないものです。また、知識やスキルは知っているだけでなく、使ってこそ意味があります。

そこで、研修で知識・スキル・能力を体験しながら学んでいく必要があります。そのため、知識を教えるだけの研修ではなく、アウトプットの研修が求められるのです。

研修内製化のメリット

研修内製化にはどんなメリットがあるでしょうか。外部研修と比較しながら4つのポイントで考えていきます。

仕事と直結する「自社独自の知識・スキル」を教えられる

外部研修の講師は、企業の仕事の中身を細かく知りません。人事や営業、プログラミングといった仕事一般なら、講師でも語れるでしょう。しかし、仕事の中身となると社内にいないので分からないのです。

その点、社内講師なら仕事の中身を知っています。例えば営業のノウハウには、自社独自のやり方があります。仕事と直結する「自社独自の知識・スキル」を教えることで、研修を受講した社員には知識・スキルなどが定着するのです。

社内講師を育成できる

研修内製化には、社内講師を育成できるメリットもあります。OJTで自分なりに教育していた人も、社内講師として壇上に立つときは相手に分かる言葉を使い、具体的な事例を交えながら説明する必要があります。研修内製化を通じて、外部研修で講師に任せていた説明のスキルを社内講師が担えるようになるのです。社内講師として育成できた人材は、プレゼンスキルも高まることになるでしょう。

研修内容の見直しが簡単である

研修を内製化すれば見直しが容易にできます。研修を実践してみて「研修のねらいが今一つだった」「受講者に楽しんでもらえなかった」などのフィードバックが出てきますよね。外部研修であっても、人事部から研修会社に要望を伝えれば見直しできるでしょう。ただ、研修会社が自社の要望を細かく汲みとってくれるとは限りません。研修内製化であれば、フィードバック内容をそのまま見直せるメリットがあります。

研修内製化のデメリット

研修内製化はメリットばかりではありません。研修内製化のデメリットを確認していきます。

必ずしもコストが安くならない

研修を内製化すると外部研修よりコストが安くなるような気がしますよね。例えば研修会社に1回200万円払っていた研修を内製化できれば、その分が安くなります。しかし、実際に1回200万円クラスの研修を内製化でまかなうとなると、社内講師を育てるために多くのコスト(お金、時間)がかかるのです。しかもすぐに講師としての力量を発揮できるとは限りません。研修内製化しても効果が得られなければ、外部研修にした方が安いです。

カリキュラム作成が難しい

研修内製化で課題となるのがカリキュラム作成の難しさです。受講者の仕事に役立ち、行動改善に繋がる講義や演習内容を作るのは容易ではありません。思いの丈をテキスト作成に込めても、受講者からすれば「難しい」「複雑だ」という内容になってしまうこともしばしば。いくら時間をかけても、受講者から満足を得られるカリキュラムを作成できるとは限らないのです。

研修内製化の進め方の3つのポイント

研修内製化に求められる3つのポイントを確認します。

求める人材像の明確化

階層別に、会社が求める人材像を明確化しましょう。管理者や等級ごとに求める人材像を具体的に設定して下さい。設定した人材像を目指して社員を育成するカリキュラムを組み立てます。研修内製化では、仕事と直結する「自社独自の知識・スキル」を教えられます。

例えばリーダー研修を企画するとします。リーダーに求められる自社独自の知識やスキルを洗い出し、講義や演習に組み込むのです。受講者は研修を受けることで求める人材像に近づいていけます。

社内講師の特性に依存しないカリキュラム

カリキュラム作りで気をつけたいのは、社内講師の特性に依存しないことです。Aさんでしかできない講義や演習にはしないようにして下さい。練習を重ねれば誰でもできるカリキュラムを作成しましょう。誰でもできるといっても、社内講師として役割を任せられるベテラン社員を講師に任命することが前提です。

外部研修が必要なものは外部研修に

研修内製化の最後のポイントは、外部研修が必要なものは外部研修に任せるということ。法律や学問の理論を体系的に学びたい場合には、無理に研修内製化を行わずに外部研修を使うようにして下さい。法律や学問の理論は、教えようと思って社内講師がすぐに教えられるものではありません。教えるためには自らのインプットも必要になりますので、内製化には不向きです。全てを内製化するのではなく、外部研修に任せるという割り切りも必要です。

まとめ

社内研修の内製化を考えるにあたって、メリット・デメリット、進め方のポイントを確認してきました。内製化には内製化のメリットがあり、外部研修には外部研修のメリットがあります。内製化をしていきたい需要、内製化の課題などを洗い出し、自社にあった研修内製化を進めていくと良いでしょう。

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